不動産投資の収支はどう考える?——私が購入前に作った「判断シート」
今回は、不動産投資を始めるにあたり、
私がどのように収支を整理し、最終判断に至ったのかを振り返ります。
結論から言うと、
👉 「年間トータルで収支が成立するか」
これを最終的な判断基準としました。
そのために、必要となる費用と収入をすべて洗い出し、
表計算シートで整理したうえで意思決定を行っています。
初期費用の整理(購入時)
まずは、購入時に発生する初期費用です。
私の場合、1物件あたりの主な費用は以下の通りでした。
■ 主な初期費用
- 事業者事務手数料(不動産会社)
→ 約8万円 - ローン事務手数料(銀行)
→ 約40万円弱 - 登記費用(司法書士)
→ 約20万円 - 登録免許税(登記時の税金)
→ 約20万円
登録免許税は、売買価格ではなく固定資産税評価額をもとに計算されます。
目安としては以下の通りです。
- 土地の所有権移転:通常2.0%(軽減措置適用時は1.5%)
- 建物の所有権移転:2.0%
- 抵当権設定:借入金額の0.4%
- 固都税清算金
→ 約6,000円(購入日によって変動)
固定資産税・都市計画税は、1月1日時点の所有者に対して1年分課税されるため、
購入時には売主と日割り精算を行います。
- 各種証明書取得費用
→ 約2,000円
これらを合計したものが、
👉 1物件あたりの初期費用(約90万円前後)
となります。
収支の基本構造
次に、不動産投資の収支の考え方です。
重要なのは、
👉 「実際のお金の動き」と「税務上の所得」は異なる
という点です。
■ 税務上の収支計算式
家賃収入 − 実支出額 − 減価償却費 = 不動産所得
ここでポイントとなるのが、減価償却費です。
減価償却費は、
- 実際にはその年に支出していない
- しかし税務上は経費として計上できる
という特徴があります。
減価償却と節税の関係
中古不動産の場合、
👉 購入後数年間は不動産所得がマイナスになるケースが多い
という特徴があります。
ただし、このマイナスは単純な損失ではありません。
👉 給与所得などと損益通算されることで、課税所得を圧縮する効果
を持ちます。
実際の私のケース
私の場合、初年度に3物件を購入した結果、
👉 約300万円の不動産所得の赤字
となりました。
この赤字を給与所得と損益通算することで、
- 課税所得が減少
- 結果として所得税・住民税が軽減
される構造になります。
所得税の仕組み
課税所得に応じて、所得税率は以下のように決まります。
(※記事作成時点)
- 195万円以下:5%
- 195万円〜330万円:10%
- 330万円〜695万円:20%
- 695万円〜900万円:23%
- 900万円〜1800万円:33%
- 1800万円〜4000万円:40%
- 4000万円以上:45%
※別途、復興特別所得税(+2.1%)が加算されます。
還付の仕組み
確定申告では、
- 源泉徴収票に記載された所得
- 各種所得控除
- 不動産所得(赤字)
を合算して、最終的な課税所得を再計算します。
その結果、
👉 すでに源泉徴収されている税額との差分が還付される
という流れになります。
このシミュレーションで分かったこと
今回の試算を通じて、以下の点が明確になりました。
■ 気づき
- 不動産投資は「収支」と「税務」をセットで考える必要がある
- 減価償却はキャッシュフローに大きく影響する
- 初期数年間は節税効果が大きい
- 判断は感覚ではなく数値で行うべき
私の最終判断基準
最終的に私が重視したのは、
👉 年間トータルで収支が成立するか
という点です。
- 月々のキャッシュフロー
- 突発費用
- 節税効果
これらをすべて加味したうえで、
👉 「問題なく回る」と判断できたため購入を決断しました。
次回予告
今回の内容は、あくまで「事前に立てたシミュレーション」です。
次回は、
👉 実際に運用してみてどうだったのか
- 想定とのズレ
- 実際の収支
- 心理的な変化
について整理していきます。
